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February 6, 2026

AI時代に勝つ、曖昧さとダンスする実践的イノベーション教育

去年の9月から、仕事ではありますが個人的興味の元、大学の授業にメンターとして参加しました。

東京科学大学が毎年行うEngineering Design Project(通称EDP)という授業に、パートナー企業のいちメンバーとして参加しました。

EDPは東京科学大学が実施するPBL(Problem Based Learning)型プログラムで、「エンジニアリング × デザイン × 実社会の課題」を通じて、デザイン思考を実践的に学ぶ授業です。企業が提供するリアルな課題に対して、学生チームがユーザー調査・アイデア創出・試作・検証を繰り返し、世の中にない画期的な製品を作ることが最終ゴールです。


社内でメンター募集があった時、久しぶりに母校の空気を感じてみたい、今の大学生と触れ合ってみたいという軽い気持ちで手を挙げました。が、それは想像をはるかに超えた、産学連携教育の最前線を体感することができて、鮮烈な体験でした。


Source: EDP EDPについて https://www.edp.esd.i.isct.ac.jp/about


本質にスティックし、あいまいさとダンスする


実際に試行錯誤し、モノを生み出すのは学生達ですが、約5ヶ月間、悪戦苦闘する学生達を横目で見て時折応援する中で、得ることができた幾つかの大きな学びがあります。

ひとつは、本質をブラさず、同時にあいまいさを乗り越える考え方・マインドセットの大切さです。

私達企業が学生に与えたテーマは「飲食業におけるさらなる省力化・省人化を進めるプロダクトをデザインせよ」でした。既存の仕組みや先例など参考になるものもあまり無く(むしろ知ることが足かせにすらなる)まさに”答えのない問い”です。

そんな答えのないお題に取組まなくちゃいけない学生チームに、先生達が導いた方法は、「ユーザーインタビュー→ユーザーへの共感→問題定義・仮説作り→アイデア出し→プロトタイピング→テスト→発表」のサイクルを高速回転させる、デザイン思考アプローチでした。


Source: 大阪工業大学 ロボティクス&デザイン工学部 https://digitalpr.jp/r/77518


たった1~ 2週間でこの一連のサイクルを一回りさせる。それを何度も何度もぐるぐる回していく。
次々と製品アイデアをひねり出させて、ダメ出し・フィードバックを行うことをひたすら繰り返しました。プロトタイプ製作の最後1か月間を除いて、プログラム前段7-8割の時間はこのプロセスに費やしました。

あらかじめ最終ゴールをしっかりと定め、その目標に到達するためステップを分解して、マイルストーンを事前に計画し、進捗させていくような旧来のプロジェクト実行スタイルとは全く逆のアプローチに、私もそうですが生徒さんは大いに戸惑いました。

「このアイデアもダメかぁ。また、聞き込みからやり直し。。」
「何回繰り返したら道筋が見えてくるんだろう。。」

道中、先が見通せず不安になり、自信を失い、暗澹たる気持ちになった時期が、間違いなく全てのチームにありました。

学生チームのユーザーインタビューに同行


本プログラム11年目、経験豊富な先生達は、パートナー企業の私達にヒントを与えてくれていました。

これまでにない ”Aha!” となる画期的な製品を生み出すには「圧倒的なユーザー共感」と「テーマ、背景の深い理解に基づく問いをたてる力」が重要だということ。それらが無くしては、たとえ製品(プロトタイプ)の完成度が高かったとしても、それは単なる既定路線の延長であり、真のイノベーションにはならないということ、を事前に教えてくれていました。

圧倒的なユーザー共感を得るために学生チームは「我々のユーザーは誰?」「ユーザーは何をどう感じていて、何に困っている?」について、仮説を立てては、直接会って話を聞くということを、何度も何度も繰り返しました。話を聞くだけでは原落ちしないと気付いたチームは、実際にユーザーの業務、タスクを身体を動かして体験し、五感で感じて、まさにユーザーになりきって問題に向き合いました。

先生は言いました。「プロダクトの完成度ではなく、先にユーザー共感度を上げよ」と。
そのためにはインタビューの量と質は言うまでもなく、自分で身体を動かしてユーザーになりきることで課題・テーマに対する解像度が別の次元に上がる、ということを。下図で言う、上の図のような一直線のキレイな行程ではなく、下の図のように行ったり来たりしながらもまずはユーザーとの共感度を上げていく。

Source: 2025年9月12日東京科学大学EDP(Engineering Design Project)産学デザインフロンティアコンソーシアムキックオフ資料


何度も問題を定義しインタビューを繰り返していると、たとえチーム一体となって取り組んでいても、チーム全体があらぬ方向にアイデアが進んでしまうことも数多くありました。

「これって本当に省力化になってるの?」
「これが本当に飲食業スタッフの困りごとなの?」
「これって誰の為?誰得なの?」

チームが、そんなフィードバックを受けたことは数知れず。
表層的なインタビューでの発言につられて、ついつい与えられたテーマとは関連の薄い方向にチーム全体が引っ張られてしまったり。答えのないテーマに取り組む難しさを目の当たりにしました。

隔週で行われるアイデア発表とフィードバック


そんな難度の高い課題において重要だったのは、「テーマ・背景を深く理解し、本質にスティックして良質な問いをたてる力」でした。
今回の授業でも多くのチームが路頭に迷いました。ユーザー共感を高めれば高めるほどテーマへの理解は深まるのですが、それだけだとあらぬ方向に行ってしまう。元々の課題を忘れたり、本当の顧客からずれたり。大切なのは必ず頭の片隅に本質(主題)を置いておく。それをアンカーにしつつ右往左往する。

この授業、スタンフォード大学のLarry Leifer教授のME310という大学院生向けの授業やd.schoolというスタンフォード大学のデザインプログラムが起源だそうです。EDPを一冊にまとめた本「エンジニアのためのデザイン思考入門」に、このプログラムの成り立ちが詳しく説明されています。


その教育プログラムを日本の大学に合う形で東京科学大学に持ち込んだのがEDPプログラムです。そのLeifer教授が、プログラムの中で合言葉のように繰り返していたのが、「あいまいさとダンスする -Dance with ambiguity-」という標語だったそうです。曖昧さの中からアイデアを紡ぎ出す行為をダンスに喩えていて、上手い表現だなあと思いました。

まさに、学生達によるあいまいさとのダンスを間近で見させてもらって、それ自体、画期的製品を生み出す為に通らなければいけない道である一方、それに加えて重要なのは、本質を常に頭の片隅に置いておいて仮説検証作業の反復動作をひたすら高速サイクルで繰り返すことでした。これこそが創造的プロセスなんだなと実感しました。

曖昧さと踊るダンスはお世辞にも楽しいとは言えません。答えがあるか無いか分からない中、出口が見えずまさに暗中模索するダンスです。プロジェクトの最中、何度チームメンバーのため息を聞いたことか。

そんな苦しい行程を支える私達に対して、プログラムの途中、先生からチームコーチングの心得の授業を施してもらいました。

曖昧さと踊るダンスには狙いがあり、「うめき声ゾーン」と呼ぶそうです。
アイデアの発散から収束に向かう途中に訪れる混乱フェーズです。

Source: Sam Kaner, “Facilitator’s Guide to Participatory Decision-Making, 3rd Edition” Published by Jossey-Bass, EDPにおけるTeam Coaching 角征典 2025, Dec 3

画期的アイデアの産みの苦しみである、うめき声ゾーンを乗り越える力を、ネガティブ・ケイパビリティと言うそうです。ネガティブケイパビリティとは、答えの出ない事態や不確実な状況において、性急に結論や解決を求めず、その「曖昧さ」や「分からなさ」の中に留まり耐える能力のこと、だそう。

VUCAが増していく時代において、曖昧さへの耐性はとても重要になってきます。
とりわけ、答えのある問題を解くのが得意で、科学的真理を追究することが大好きである東京科学大生にとっては苦手な部分かもしれません。良く分かります。
ただ、不透明さが増していくこれからの時代、学生のうちにこんな実践的授業の中でうめき声ゾーンの経験を積めるのはとても貴重だし、そんな授業が行われている今の大学プログラムにとても感銘を受けました。


そのような、従来の「問題→模範解答」とは異なるアプローチの実践型授業をより豊かにするため、プログラムには「自然と学生が越境する」ようないくつもの仕掛けが施されていました。

エンジニアリングとデザイン、メンバーの強みを活かしたチーム力によるプロトタイプ製作

プロジェクトチームは5-6名の混成チームで、エンジニアリングを勉強する東京科学大生だけでなく、美術大学、女子大学の学生もメンバーとして参加します。もちろん男性も女性も、国籍も、専門も多様性に富んだチームです。全く考え方、言語が異なるメンバーとひとつのモノを作るのは理解の不一致や違和感、やり辛さがたくさんあったと思います。でもそれを乗り越えて得られたメリットはもっと大きかったはず。自分の専門領域に留まるのではなく、他の分野の生徒と協働する。違う視点や考え方に触れる。プロダクトを作り込む際、互いの得意分野を存分に発揮してカタチにする。メリットは計り知れないものだったと思います。


チームでプロジェクトを行う上で、先生方がもうひとつ大切にしたのは、情報、コミュニケーションの見える化、オープン化でした。生徒だけでなく先生達、我々企業メンター、TAなど、授業に関わる全ての人が同じグループウェア上に集い、オンラインで他のチームのアイデアやプロセスなど全て見られるような環境を用意してくれました。テーマが異なる別のチームの活動もいつでも簡単に覗くことができる。他のチームのアイデアに刺激を受けたり、進み具合に焦りを感じたり。時には、別チームのインタビュー先の斡旋を他グループが手伝ってくれたり。情報がプログラム全体を通り抜けることで、学生達はグループの境界に縛られることなく、思う存分アイデアを拡げ、発散させることができたと思います。




最終プレゼンテーション後のプロトタイプデモ展示の賑わい・熱気

目から鱗の価値創造教育、学び続け変容することの大切さ


5ヶ月間、教授陣をはじめとする先生方、事務局の方々、生徒達と一緒にプログラムに参加させてもらい、私の時代とは全く異なる教育現場の進化を感じました。

理科学系の大学では特に顕著かもしれません。机上での理論をしっかりと固め、体系だった知識を身に付けていくことが学びの王道のような風潮がありました。
でもデジタル化、AI化が進み、より一層不透明さと変化のスピードが速くなる今の時代において、より重要になる力は自ら価値を生み出す力で、そのトレーニングがまさにこの授業であり、今の大学でこのような教育が施されていることは本当に羨ましくもあり、驚きでもありました。

このプログラムの発起人であり指導者でもある先生方が、テックリ宣言なるものを発表しています

260115_エグゼクティブセッション配布資料.pdf

私が大学生の時に学んだことは、まさにこの表左側、青字で書かれたことでした。過去の文献調査、計画的な実験の遂行、ロジカルな分析・考察をして、発表する。

今回、大学で私が目にした教育はそれとは真逆の授業でした。

EDPのプログラムを通じて、生徒に伝えたかったことはまさにこの宣言の右側にある、オレンジで書かれていることでした。現場での観察、対話を通じて、直感を信じてアイデアを発散させ、チームとして納得感をもって判断を行い、意思決定していく、そんな鍛錬の場としてのプログラムでした。

まさに、EDPが生徒達に施していた教育は、AIで置換不可能な真の意味でのナレッジワークであり、来たるAI時代において価値を作り出す側の人間になるための実践的トレーニングでした。


東工大改め、東京科学大本館

卒業後、20年以上ぶりに訪れた大学。正面に立つ本館、桜並木、70周年記念講堂。(EDP最終発表会がこの講堂で行われたことも感慨深かったです。最終発表会の様子はこちら)
それらは、昔ながらの佇まいでそこにありました。

70周年記念講堂


しかしその変わらぬ建物の中で行われていた教室は、以前のそれとはまったく違う、時代の変化に適応した最前線の人材育成実践現場でした。

当たり前かもしれないけれど、教育現場も時代の変化とともに変わっていて、最先端の教育を受けた優秀な生徒達が、卒業後、企業に送り込まれてきます。
そんな若い勢力に後れを取っちゃいけないし、そのためにも彼らを見習って学び続けなきゃならないし、学習によって常に自分をアップデートしていかなきゃいけないな!

このプログラムに参加させてもらい、ちょっとした覚醒感とともに焦燥感を覚えました。





September 22, 2020

DIYジカロテーブル製作 [後編]

snowpeakのジカロテーブルをまねて自作で囲炉裏テーブルを作ろう!と、やる気満々にスタート。

材料の買い出しから、設計、天板のカットと進んできました。が、最後の一枚を切り終わったところで、痛恨のミス!!

下書きの線が左右非対称だったことに気付かずに間違った形に板を切ってしまいました。。(前回)

気を取り直して、もう一枚同じ板を買って作り直そうと、近くのホームセンターに駆け込みました。が、同じ19㎜厚のパイン集成材の扱いが無く、どうしようかと。。

またジョイフル本田まで買いに行くの大変だし。。。

左右あべこべ

4-2.切り落とし部分の補修

困ったときのGoogle頼み、とググってみると、救いの手 "木を継ぎ足せる技" なるものを発見。難易度高いっぽいけど、これ以上材料代をかけるのもと思い、継ぎ足すことにしました。ホームセンターにて木ダボ購入。

木ダボを使って切り落としてしまった板を接合

「木ダボを打ち込む穴を両パーツの側面に開ける」と書くは易しだが、これが超難易度高い!両方のパーツの全く同じ位置に完全に垂直に穴を開けないと、ぴったりと入らず接合面がずれちゃいます。しかも今回開ける穴は、木目の筋に対して斜めの穴で、電動ドリルで穴を開けて行くとドリルビットが斜めにずれて、真っ直ぐに開けられない。。この時ほど、我が家にフライス盤があればなぁって思ったことはなかったですw

電動ドリルで手でがんばってみたものの、両パーツに開けた穴は見事にズレズレ。嵌めてみても接合面もズレズレ。結局、木ダボのかなりの部分をカッターとやすりで削り、何とか接合面のずれだけは無くして木工用ボンドでくっつけました。(強度不足で崩れないか心配。。)

かなり大きな寄り道をしてしまったものの、ようやくカットした4枚を揃えることができました。

下の一枚の端が痛々しい。。

4-3.やすりがけ

この作業が今回の製作で一番手間と労力、時間がかかりました。「仕上げは木材の美しさを保ちつつ、濡れにも強いコーティング」は、重要なこだわりポイントだったので、手を抜かず、夜な夜な蚊との闘いにめげずにがんばりました。
テーブルとして使うのは表面だけだけど、木はたわむのでニスは両面に塗るのがいちおうセオリー。ってことで、裏表8面&切断面も紙やすりで綺麗に研磨しました。(240番→400番→1200番→1500番で磨く)

ひたすら磨く

4-4.ニス塗り

ようやくニス塗りまでたどり着くことができました。外での使用なので雨にも負けない油性ニスを選択。薄め液で少し希釈して、両面、サイドすべての面に塗布していきます。中学校以来のニスの匂いが懐かしさすら感じます。

補修中の1枚を除く3枚から先に塗装(左の1枚は未塗装)

4枚裏表、1回目塗装後

油性ニスは濃度の調整がけっこう重要。濃すぎてトロトロでもだめだし、薄めすぎてシャバシャバでもだめ。適度な濃さでムラなく塗るのはなかなか難しいです。

近くで見ると目立つ塗ムラ

4-5.再びやすりがけ、重ね塗り

ニスが乾くとこんなにざらざらになるのね、って程表面がざらついているので、やすりがけ。重ね塗り前のニスの塗装面を平らにするためなので、粗目の紙やすりで軽く研磨。

やすりがけ後

その後、またニス塗り→乾燥→やすりがけ、を計3回繰り返しました。

2回目ニス塗装後

繰り返すたびに飴色が濃くなって、つやの輝きも増していくのが楽しい

仕上げの磨きなので、最後は1500番の紙やすりで丹念に磨きました。3度のニス塗りを経て、ようやく天板完成!


ミスった個所もニスが溝を埋めてくれて平らに

5.脚の取り付け

裏面に取り付ける全パーツをとりあえず並べてみます。設計の段階で気付かなかったけど、なんと脚が一直線に並べられました。急遽設計変更。テーブルがなるべく安定するように、脚はできるだけ離して付けたかったから、ちょうど良かったです。
2枚にだけ脚を取り付けて、他の2枚には脚をつけてません。こうすることで、ロの字だけでなく、コの字でも使うことができるようになります。

手書きの図面ならでは、現場合わせ

はい。最初の設計図と違いますw

6.丁番、パッチン金具の取り付け

丁番、パッチン金具は初めに一端を付け、もう一端はできるだけ嵌合をきつめに取り付けました。

図らずも3つの金具がちゃんと1辺に納まった

取り付け後↓ 今すぐアイロン掛けたくなるかんじ。


これらを2セット作り、とうとう自作ジカロテーブルの完成!!

達成感!

補修部分もいいかんじでくっついてます。強度も大丈夫そう。ただ、木材の微妙な寸法差とカットの精度が甘かったせいで、4つの天板を合わせた時にどうしてもズレができちゃいます。


とにもかくにも、材料買い出しを入れると3回の週末を費やしてようやく完成しました!塗装が乾くのを待つ時間とかを除くと、製作には約15時間くらいかかったかなぁ。(途中の失敗がイタかった。。)

収納時は天板の表面どうしを合わせて

本家snowpeakのジカロテーブルに敬意を、ってことで、本物に付属されているケースだけフリマサイトでゲット。(フリマサイト素晴らしい!)


完成品の重さは8.9kgでした。本物のジカロテーブルは天板がステンレス製なので10.5kgと、約1.5kg軽くできました。

7.いざキャンプへ

あいにくの雨だったけど、防水性試験もかねて早速キャンプ、デビューです!

自然になじむ木製にしてほんと良かった

焚火台の網上の食材も取りやすく、高さもぴったり

丁番とパッチン金具は取付け時、上から見えないので慣れが必要

脚が付いていない2枚の天板の唯一の支えは丁番とぱっちん金具なので、嵌合きつめにしてもやっぱりどうしても傾きます。要改善。

ワックス掛けたての車のボンネットみたいに、雨水はじくはじく

焚火台をがっつりいじりたい時など、一枚外してコの字使用でもぐらつきません。

これまでの焚火台を遠くに眺めていたキャンプとは全然違う、火をみんなで囲めるキャンプ!

Before
After

大きな焚火を上げちゃうと、天板の内側が熱くなるのでNGだけど、このくらいの炎であればコーティングがダメになることもなく耐熱性も問題なかったです。

キャンプでの一番の楽しみである、火を囲みながらお酒を片手におしゃべりをする夜。そんなひと時をいっそう便利に楽しくしてくれるテーブル。これからもこれを囲みながらいろんな話ができる野遊びを想像するだけでワクワクします。一生モノの焚火台と一緒に大切に使い続けたいと思います。

8.まとめ

CADなし、プロトタイプなし、で気ままに作った自作ジカロテーブル。もう作ることはないと思うけど、また作るとしたらいくつか改善点とか気付きもあったので、書き留めておきます。

・カット面を削るのに時間と手間がかかる
 ⇒丸鋸で直線を出すのは限界がある。グラインダーを買うか、あきらめるか

・木製DIYだとどうしてもテーブル結合時ズレが出る
 ⇒手作りならではのご愛嬌。ズレててもしっかりくっついていることの方が重要

・4本脚構造で、2枚には脚が付いてないので、上からの荷重がやや不安
 ⇒これが一番の弱点。補強が必要なので、パッチン錠増やそうかな

・(パイン集成材であれば)もう少し薄くても良かったかも
 ⇒たまたま売ってたのが19㎜厚だったけど、もう少し薄くても十分強度は保てる。より軽くできるし

・木だと失敗してもやり直しがしやすい
 ⇒切っちゃったら終わり、と思ったけど、木だとくっつけられる

・ムラなくニスを塗るのは職人芸
 ⇒時間はかかるけど、薄めで何層にも塗ることでムラを抑え綺麗に仕上げられる

・天板にニスを塗る前まで書いておいた表面を示すエンピツの下書きを消し忘れた
 ⇒シールにすべき

・もし売りモノにするなら、生産工程、コスト、組み立て容易性、強度、耐久性を考なくちゃ
 ⇒モック、プロトタイプってやっぱり重要。今回は諸先輩方のブログにほんと助けられました

September 13, 2020

DIYジカロテーブル製作 [前編]

焚火台を買ったのが去年の秋。snowpeakの焚火台は作りも頑丈で、無駄のない無骨だけどシンプルなデザインで、見てるだけでうっとりするプロダクトです。

新潟県三条市の金物問屋をルーツに持つMade in Japanのアウトドアギアメーカーのsnowpeakのまさに代表作、ロングセラー製品で、たったひとつのモノでも、こんなに豊かな野遊び時間をもたらしてくれるんだなーと、所有して以来、キャンプでのBBQと焚き火が一段と楽しくなりました。

ただ、実際にBBQ・焚き火をしてみると、その周りに食材やお皿、飲み物とかを置くテーブルがあればもっといいのに、と思うようになりました。

テーブルひとつしかなく、せっかくの焚火台を囲めない。。

ロースタイルでのキャンプをより楽しく便利にするために、この焚火台を囲めるようなテーブルが欲しくなりました。(※キャンプって行く度に欲しいものが増えていくから要注意w)

snowpeakからは「ジカロテーブル」というこの焚火台にぴったり合うロの字のテーブルが販売されています。が、さすが本家、3万2千円以上(税込)と、とてもとてもお高いので自分で作ってみることにしました。みんなで周りを囲めるし、子供たちを火から遠ざけられるし一石二鳥と、理由を取ってつけて、いざ製作開始です!

1.材料買い出し

圧倒的品揃えを誇る巨大ホームセンター「ジョイフル本田 宇都宮店」にやって来ました。一日じゃとても回り切れない広大な売り場面積と普段見かけない珍しいグッズの数々。いつ来てもワクワクしますねー。

ジョイフル本田 宇都宮店
ジョイフル本田 宇都宮店

木の香りが漂う、圧巻の木材コーナー

今回、自作ジカロテーブル製作の為に購入した材料はこちら↓

板はあらかじめホームセンターで長さだけカットしました

やや大きめのパッチン金具

取り外しできる丁番

折り畳み脚

テーブルの安定感にとって最も大事な脚。持ち運びを考えた折り畳み脚。しっかりした作りの36cmをチョイス

アウトドア仕様なので、ニスはもちろん油性(つや有り)

メインの材料である天板は、厚みや大きさなどバリエーションが豊富で、DIYで最もオーソドックスなパイン集成材にしました。厚すぎると重くなるけど、薄すぎると重みでたわんでじゃうので、19㎜厚にしてみました。(それでもずっしりと重く、出来上がり重量が若干心配。)長板を2枚購入。1枚の長板をホームセンターで指定の長さ(860mm)で2枚にカット。計4枚を切り出しました。

オーソドックスなパイン集成材

厚み19㎜、幅270㎜(幅はこのまま利用)この長さから2枚切り出す

これを計4枚、お持ち帰り

2.材料費


今回かかった材料費は計約1万4千円(税込み価格)。DIYの割にけっこうお金かかっちゃったなぁ。じみに丁番とかパッチン金具とかもコストかかるし。。

ちなみに、スノーピークのジカロテーブルは、税込みで定価32,780円なので、本物の半値未満の値段で焚火台を囲めちゃう!ってポジティブに考えることにしました。
本家スノーピークのはこんな感じ↓

 ステンレスのテーブルトップに、細いけど天板をしっかり支える8本の脚。テーブルはネジで締め込む作りになっています。さすが、洗練されてるなぁ。

3.設計


設計するにあたって、諸先輩方のブログなどをかなり参考にさせて貰いました。多謝。ほんとに助かるなぁ。インターネットってすごい!

参考にさせて頂いた記事:

これらのデザインを参考に、ゆるーい図面を描いてみました。時間があれば手を抜かずCADでちゃんと描きたかったなぁ。

こだわりのポイントは:
 ・畳んでコンパクトになるように
 ・ロの字だけでなく、コの字でも使えるように(接合部をしっかりと)
 ・リバーシブル(大きいロの字と小さいロの字)に使えるように
 ・テーブルの高さは焚火台の高さよりわずかに高くなるように
 ・仕上げは木材の美しさを保ちつつ、濡れにも強いコーティングを


4-1.六角形に板をカット


斜め部分のカットはホームセンターでも手カットということだったので、自分で切ることに。切り落とす直角三角形の大きさが左右異なるようにケガキ線を入れます(これが、このあと大きな問題につながるとはつゆ知らずw)
左右非対称に板を切ることで、テーブルをつなげた時のロの字の大きさをリバーシブルに変えることができます。


いざ切断。丸鋸でそのまま切ってる写真ですが、できるだけ真っ直ぐ切れるように、実際は、ちゃんとガイドになるよう当て木をしてカットしましたよー。


4枚全てカットが終わりました。丸鋸、周りの家にかなりうるさかっただろうなぁ、と心の中で一人謝り、とりあえず無事カットが終わって一安心。ふぅ。


と思いきや、

ここでなんと痛恨のミス発覚!!

4枚並べてみて初めて気付きました。なんと、その内一枚のカタチがちがーう( ̄ロ ̄lll)‼
下書きの線が間違ってたことに気付かずに、板を切っちゃいました。。

痛恨のミス(外科医には絶対なれない。。)

んーーー、どうしよう。。。(-Д-)

板切るまでで十分疲れたので、どうするかは、また考えることにします。
(続く)