材料の買い出しから、設計、天板のカットと進んできました。が、最後の一枚を切り終わったところで、痛恨のミス!!
下書きの線が左右非対称だったことに気付かずに間違った形に板を切ってしまいました。。(前回)
気を取り直して、もう一枚同じ板を買って作り直そうと、近くのホームセンターに駆け込みました。が、同じ19㎜厚のパイン集成材の扱いが無く、どうしようかと。。
4-2.切り落とし部分の補修
困ったときのGoogle頼み、とググってみると、救いの手 "木を継ぎ足せる技" なるものを発見。難易度高いっぽいけど、これ以上材料代をかけるのもと思い、継ぎ足すことにしました。ホームセンターにて木ダボ購入。
木ダボを使って切り落としてしまった板を接合
「木ダボを打ち込む穴を両パーツの側面に開ける」と書くは易しだが、これが超難易度高い!両方のパーツの全く同じ位置に完全に垂直に穴を開けないと、ぴったりと入らず接合面がずれちゃいます。しかも今回開ける穴は、木目の筋に対して斜めの穴で、電動ドリルで穴を開けて行くとドリルビットが斜めにずれて、真っ直ぐに開けられない。。この時ほど、我が家にフライス盤があればなぁって思ったことはなかったですw
電動ドリルで手でがんばってみたものの、両パーツに開けた穴は見事にズレズレ。嵌めてみても接合面もズレズレ。結局、木ダボのかなりの部分をカッターとやすりで削り、何とか接合面のずれだけは無くして木工用ボンドでくっつけました。(強度不足で崩れないか心配。。)
かなり大きな寄り道をしてしまったものの、ようやくカットした4枚を揃えることができました。
下の一枚の端が痛々しい。。
4-3.やすりがけ
この作業が今回の製作で一番手間と労力、時間がかかりました。「仕上げは木材の美しさを保ちつつ、濡れにも強いコーティング」は、重要なこだわりポイントだったので、手を抜かず、夜な夜な蚊との闘いにめげずにがんばりました。
テーブルとして使うのは表面だけだけど、木はたわむのでニスは両面に塗るのがいちおうセオリー。ってことで、裏表8面&切断面も紙やすりで綺麗に研磨しました。(240番→400番→1200番→1500番で磨く)
ひたすら磨く
4-4.ニス塗り
ようやくニス塗りまでたどり着くことができました。外での使用なので雨にも負けない油性ニスを選択。薄め液で少し希釈して、両面、サイドすべての面に塗布していきます。中学校以来のニスの匂いが懐かしさすら感じます。
補修中の1枚を除く3枚から先に塗装(左の1枚は未塗装)
4枚裏表、1回目塗装後
油性ニスは濃度の調整がけっこう重要。濃すぎてトロトロでもだめだし、薄めすぎてシャバシャバでもだめ。適度な濃さでムラなく塗るのはなかなか難しいです。
近くで見ると目立つ塗ムラ
4-5.再びやすりがけ、重ね塗り
ニスが乾くとこんなにざらざらになるのね、って程表面がざらついているので、やすりがけ。重ね塗り前のニスの塗装面を平らにするためなので、粗目の紙やすりで軽く研磨。
やすりがけ後
その後、またニス塗り→乾燥→やすりがけ、を計3回繰り返しました。
2回目ニス塗装後
繰り返すたびに飴色が濃くなって、つやの輝きも増していくのが楽しい
仕上げの磨きなので、最後は1500番の紙やすりで丹念に磨きました。3度のニス塗りを経て、ようやく天板完成!
ミスった個所もニスが溝を埋めてくれて平らに
5.脚の取り付け
裏面に取り付ける全パーツをとりあえず並べてみます。設計の段階で気付かなかったけど、なんと脚が一直線に並べられました。急遽設計変更。テーブルがなるべく安定するように、脚はできるだけ離して付けたかったから、ちょうど良かったです。
2枚にだけ脚を取り付けて、他の2枚には脚をつけてません。こうすることで、ロの字だけでなく、コの字でも使うことができるようになります。
手書きの図面ならでは、現場合わせ
はい。最初の設計図と違いますw
6.丁番、パッチン金具の取り付け
丁番、パッチン金具は初めに一端を付け、もう一端はできるだけ嵌合をきつめに取り付けました。
図らずも3つの金具がちゃんと1辺に納まった
取り付け後↓ 今すぐアイロン掛けたくなるかんじ。
これらを2セット作り、とうとう自作ジカロテーブルの完成!!
達成感!
補修部分もいいかんじでくっついてます。強度も大丈夫そう。ただ、木材の微妙な寸法差とカットの精度が甘かったせいで、4つの天板を合わせた時にどうしてもズレができちゃいます。
とにもかくにも、材料買い出しを入れると3回の週末を費やしてようやく完成しました!塗装が乾くのを待つ時間とかを除くと、製作には約15時間くらいかかったかなぁ。(途中の失敗がイタかった。。)
収納時は天板の表面どうしを合わせて
本家snowpeakのジカロテーブルに敬意を、ってことで、本物に付属されているケースだけフリマサイトでゲット。(フリマサイト素晴らしい!)
完成品の重さは8.9kgでした。本物のジカロテーブルは天板がステンレス製なので10.5kgと、約1.5kg軽くできました。
7.いざキャンプへ
あいにくの雨だったけど、防水性試験もかねて早速キャンプ、デビューです!
自然になじむ木製にしてほんと良かった
焚火台の網上の食材も取りやすく、高さもぴったり
丁番とパッチン金具は取付け時、上から見えないので慣れが必要
脚が付いていない2枚の天板の唯一の支えは丁番とぱっちん金具なので、嵌合きつめにしてもやっぱりどうしても傾きます。要改善。
ワックス掛けたての車のボンネットみたいに、雨水はじくはじく
焚火台をがっつりいじりたい時など、一枚外してコの字使用でもぐらつきません。
これまでの焚火台を遠くに眺めていたキャンプとは全然違う、火をみんなで囲めるキャンプ!
Before
After
キャンプでの一番の楽しみである、火を囲みながらお酒を片手におしゃべりをする夜。そんなひと時をいっそう便利に楽しくしてくれるテーブル。これからもこれを囲みながらいろんな話ができる野遊びを想像するだけでワクワクします。一生モノの焚火台と一緒に大切に使い続けたいと思います。
8.まとめ
CADなし、プロトタイプなし、で気ままに作った自作ジカロテーブル。もう作ることはないと思うけど、また作るとしたらいくつか改善点とか気付きもあったので、書き留めておきます。
・カット面を削るのに時間と手間がかかる
⇒丸鋸で直線を出すのは限界がある。グラインダーを買うか、あきらめるか
・木製DIYだとどうしてもテーブル結合時ズレが出る
⇒手作りならではのご愛嬌。ズレててもしっかりくっついていることの方が重要
・4本脚構造で、2枚には脚が付いてないので、上からの荷重がやや不安
⇒これが一番の弱点。補強が必要なので、パッチン錠増やそうかな
・(パイン集成材であれば)もう少し薄くても良かったかも
⇒たまたま売ってたのが19㎜厚だったけど、もう少し薄くても十分強度は保てる。より軽くできるし
・木だと失敗してもやり直しがしやすい
⇒切っちゃったら終わり、と思ったけど、木だとくっつけられる
・ムラなくニスを塗るのは職人芸
⇒時間はかかるけど、薄めで何層にも塗ることでムラを抑え綺麗に仕上げられる
・天板にニスを塗る前まで書いておいた表面を示すエンピツの下書きを消し忘れた
⇒シールにすべき
・もし売りモノにするなら、生産工程、コスト、組み立て容易性、強度、耐久性を考なくちゃ
⇒モック、プロトタイプってやっぱり重要。今回は諸先輩方のブログにほんと助けられました