March 7, 2010

【個人輸入奮闘記】1.商品・販売店の現地視察、敢行するも…




全く無縁・興味のない方には無用かもしれませんが、足かけ1年以上に及ぶ個人的な一大プロジェクトの一部始終を勝手ながら連載したいと思います。未経験にも関わらず、商品の確認から価格交渉、通関手続き、国内運搬まで全て個人で行ったリスク向こう見ずな体験談です。あくまで輸入をする一個人の視点でありプロではないので、私のケース限定ということで情報に偏りがあるかもしれませんがご了承ください。




2008年12月ドイツはフランクフルトにてとある家具屋を訪れた。理由はというと、そのお店は憧れの高級ドイツ製ソファーの正規代理店の一つであったからである。たまたま製造元であるメーカーのホームページに正規ディーラーとして名を連ねていて、フランクフルトに立ち寄る時間が取れた為行ってみることにした。

そのお店はフランクフルト郊外にあり、車のない私はお店まで辿り着くのにだいぶ時間がかかってしまった。お店は家具屋というよりも倉庫に商品を陳列したといったいでたちで、無骨な感じすらかもしだしていた。しかし、そこは正規代理店だけあって、お目当てのソファーはきちんと店舗一角に組まれたブランドコーナーに鎮座していた。商品の質は申し分なかった為、即、齢三、四十といった風体のおばちゃん営業担当者と値段の見積もりに入った。その場ではじき出された金額は商品代金だけであり、今回の目当てである日本への輸入手数料は後ほどにならないと分からないということだった。お店としてアジアへの輸出の経験がないわけではない(台湾の富豪がそのブランドの家具一式をコンテナで運んだことがあると言っていた)という話だった。完全受注生産であるそのソファーの仕様やファブリックの詳細を今一度店員に伝え、また日本帰国後に連絡をすると言い残し、ドイツでの商品、お店、担当者についてのデューデリジェンスを一応終え帰国の途に就いた。

その家具屋は信用に値する感じだったので、日本に帰国後早速メールを送ってみた。ところが、なんと、全く返事が来ない。家具屋に電話をするも実際お店で会った担当者は捕まらない。一気に意気消沈。何だったんだ~、フランクフルト郊外までわざわざ下見に行った労が泡と消えた。こんなことだったらそのおばちゃんのマネージャーの連絡先ももらっておくべきだった。このような対応から、今後の頻繁なコミュニケーションに支障をきたすことが明白だったため、この販売店をあきらめることとした。

振り出しに戻る。再び、製造メーカーの正規代理店リストを漁ることとなる。ウェブサイトの充実度などからデュッセルドルフにある家具屋にターゲットを定め、早速メールで同じ商品の見積もりを依頼した。数ある正規代理店からこのお店を選んだ最大の理由は現地に友人が住んでいたからであった。いざという時には、彼に頼めばよいという心づもりである。彼にその家具屋の評判を聞いたところ、地元でも高級家具を専門で扱う名の通った、信頼できるお店だということであった。その家具屋の担当者は英語が拙かったせいか、少々説明が省かれたコミュニケーションであったものの、とりあえず希望する商品スペックは理解してもらえ、程なく見積もりが出てきた。(つづく)

ここだけはおさえよう:
  • 大きい取引であればある程、取引開始前に担当者に顔を通しておくこと
  • 想定外のことが必ず起こるのが個人輸入。万事に対応できるよう事前に現地の助け船を手配すること


【参考:http://www.auk.co.jp/knowledge/word/alphabet_b.html


【参考:図解 これ1冊でぜんぶわかる! 貿易実務
私も参考にさせて頂いた、ジェトロ認定貿易アドバイザーの方による本格的な貿易実務書です。
専門用語の平易な解説やトラブル事例など大変参考になりました!

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