September 22, 2020

DIYジカロテーブル製作 [後編]

snowpeakのジカロテーブルをまねて自作で囲炉裏テーブルを作ろう!と、やる気満々にスタート。

材料の買い出しから、設計、天板のカットと進んできました。が、最後の一枚を切り終わったところで、痛恨のミス!!

下書きの線が左右非対称だったことに気付かずに間違った形に板を切ってしまいました。。(前回

気を取り直して、もう一枚同じ板を買って作り直そうと、近くのホームセンターに駆け込みました。が、同じ19㎜厚のパイン集成材の扱いが無く、どうしようかと。。

またジョイフル本田まで買いに行くの大変だし。。。

左右あべこべ

4-2.切り落とし部分の補修

困ったときのGoogle頼み、とググってみると、救いの手 "木を継ぎ足せる技" なるものを発見。難易度高いっぽいけど、これ以上材料代をかけるのもと思い、継ぎ足すことにしました。ホームセンターにて木ダボ購入。

木ダボを使って切り落としてしまった板を接合

「木ダボを打ち込む穴を両パーツの側面に開ける」と書くは易しだが、これが超難易度高い!両方のパーツの全く同じ位置に完全に垂直に穴を開けないと、ぴったりと入らず接合面がずれちゃいます。しかも今回開ける穴は、木目の筋に対して斜めの穴で、電動ドリルで穴を開けて行くとドリルビットが斜めにずれて、真っ直ぐに開けられない。。この時ほど、我が家にフライス盤があればなぁって思ったことはなかったですw

電動ドリルで手でがんばってみたものの、両パーツに開けた穴は見事にズレズレ。嵌めてみても接合面もズレズレ。結局、木ダボのかなりの部分をカッターとやすりで削り、何とか接合面のずれだけは無くして木工用ボンドでくっつけました。(強度不足で崩れないか心配。。)

かなり大きな寄り道をしてしまったものの、ようやくカットした4枚を揃えることができました。

下の一枚の端が痛々しい。。

4-3.やすりがけ

この作業が今回の製作で一番手間と労力、時間がかかりました。「仕上げは木材の美しさを保ちつつ、濡れにも強いコーティング」は、重要なこだわりポイントだったので、手を抜かず、夜な夜な蚊との闘いにめげずにがんばりました。
テーブルとして使うのは表面だけだけど、木はたわむのでニスは両面に塗るのがいちおうセオリー。ってことで、裏表8面&切断面も紙やすりで綺麗に研磨しました。(240番→400番→1200番→1500番で磨く)

ひたすら磨く

4-4.ニス塗り

ようやくニス塗りまでたどり着くことができました。外での使用なので雨にも負けない油性ニスを選択。薄め液で少し希釈して、両面、サイドすべての面に塗布していきます。中学校以来のニスの匂いが懐かしさすら感じます。

補修中の1枚を除く3枚から先に塗装(左の1枚は未塗装)

4枚裏表、1回目塗装後

油性ニスは濃度の調整がけっこう重要。濃すぎてトロトロでもだめだし、薄めすぎてシャバシャバでもだめ。適度な濃さでムラなく塗るのはなかなか難しいです。

近くで見ると目立つ塗ムラ

4-5.再びやすりがけ、重ね塗り

ニスが乾くとこんなにざらざらになるのね、って程表面がざらついているので、やすりがけ。重ね塗り前のニスの塗装面を平らにするためなので、粗目の紙やすりで軽く研磨。

やすりがけ後

その後、またニス塗り→乾燥→やすりがけ、を計3回繰り返しました。

2回目ニス塗装後

繰り返すたびに飴色が濃くなって、つやの輝きも増していくのが楽しい

仕上げの磨きなので、最後は1500番の紙やすりで丹念に磨きました。3度のニス塗りを経て、ようやく天板完成!


ミスった個所もニスが溝を埋めてくれて平らに

5.脚の取り付け

裏面に取り付ける全パーツをとりあえず並べてみます。設計の段階で気付かなかったけど、なんと脚が一直線に並べられました。急遽設計変更。テーブルがなるべく安定するように、脚はできるだけ離して付けたかったから、ちょうど良かったです。
2枚にだけ脚を取り付けて、他の2枚には脚をつけてません。こうすることで、ロの字だけでなく、コの字でも使うことができるようになります。

手書きの図面ならでは、現場合わせ

はい。最初の設計図と違いますw

6.丁番、パッチン金具の取り付け

丁番、パッチン金具は初めに一端を付け、もう一端はできるだけ嵌合をきつめに取り付けました。

図らずも3つの金具がちゃんと1辺に納まった

取り付け後↓ 今すぐアイロン掛けたくなるかんじ。


これらを2セット作り、とうとう自作ジカロテーブルの完成!!

達成感!

補修部分もいいかんじでくっついてます。強度も大丈夫そう。ただ、木材の微妙な寸法差とカットの精度が甘かったせいで、4つの天板を合わせた時にどうしてもズレができちゃいます。


とにもかくにも、材料買い出しを入れると3回の週末を費やしてようやく完成しました!塗装が乾くのを待つ時間とかを除くと、製作には約15時間くらいかかったかなぁ。(途中の失敗がイタかった。。)

収納時は天板の表面どうしを合わせて

本家snowpeakのジカロテーブルに敬意を、ってことで、本物に付属されているケースだけフリマサイトでゲット。(フリマサイト素晴らしい!)


完成品の重さは8.9kgでした。本物のジカロテーブルは天板がステンレス製なので10.5kgと、約1.5kg軽くできました。

7.いざキャンプへ

あいにくの雨だったけど、防水性試験もかねて早速キャンプ、デビューです!

自然になじむ木製にしてほんと良かった

焚火台の網上の食材も取りやすく、高さもぴったり

丁番とパッチン金具は取付け時、上から見えないので慣れが必要

脚が付いていない2枚の天板の唯一の支えは丁番とぱっちん金具なので、嵌合きつめにしてもやっぱりどうしても傾きます。要改善。

ワックス掛けたての車のボンネットみたいに、雨水はじくはじく

焚火台をがっつりいじりたい時など、一枚外してコの字使用でもぐらつきません。

これまでの焚火台を遠くに眺めていたキャンプとは全然違う、火をみんなで囲めるキャンプ!

Before
After

大きな焚火を上げちゃうと、天板の内側が熱くなるのでNGだけど、このくらいの炎であればコーティングがダメになることもなく耐熱性も問題なかったです。

キャンプでの一番の楽しみである、火を囲みながらお酒を片手におしゃべりをする夜。そんなひと時をいっそう便利に楽しくしてくれるテーブル。これからもこれを囲みながらいろんな話ができる野遊びを想像するだけでワクワクします。一生モノの焚火台と一緒に大切に使い続けたいと思います。

8.まとめ

CADなし、プロトタイプなし、で気ままに作った自作ジカロテーブル。もう作ることはないと思うけど、また作るとしたらいくつか改善点とか気付きもあったので、書き留めておきます。

・カット面を削るのに時間と手間がかかる
 ⇒丸鋸で直線を出すのは限界がある。グラインダーを買うか、あきらめるか

・木製DIYだとどうしてもテーブル結合時ズレが出る
 ⇒手作りならではのご愛嬌。ズレててもしっかりくっついていることの方が重要

・4本脚構造で、2枚には脚が付いてないので、上からの荷重がやや不安
 ⇒これが一番の弱点。補強が必要なので、パッチン錠増やそうかな

・(パイン集成材であれば)もう少し薄くても良かったかも
 ⇒たまたま売ってたのが19㎜厚だったけど、もう少し薄くても十分強度は保てる。より軽くできるし

・木だと失敗してもやり直しがしやすい
 ⇒切っちゃったら終わり、と思ったけど、木だとくっつけられる

・ムラなくニスを塗るのは職人芸
 ⇒時間はかかるけど、薄めで何層にも塗ることでムラを抑え綺麗に仕上げられる

・天板にニスを塗る前まで書いておいた表面を示すエンピツの下書きを消し忘れた
 ⇒シールにすべき

・もし売りモノにするなら、生産工程、コスト、組み立て容易性、強度、耐久性を考なくちゃ
 ⇒モック、プロトタイプってやっぱり重要。今回は諸先輩方のブログにほんと助けられました

September 13, 2020

DIYジカロテーブル製作 [前編]

焚火台を買ったのが去年の秋。snowpeakの焚火台は作りも頑丈で、無駄のない無骨だけどシンプルなデザインで、見てるだけでうっとりするプロダクトです。

新潟県三条市の金物問屋をルーツに持つMade in Japanのアウトドアギアメーカーのsnowpeakのまさに代表作、ロングセラー製品で、たったひとつのモノでも、こんなに豊かな野遊び時間をもたらしてくれるんだなーと、所有して以来、キャンプでのBBQと焚き火が一段と楽しくなりました。

ただ、実際にBBQ・焚き火をしてみると、その周りに食材やお皿、飲み物とかを置くテーブルがあればもっといいのに、と思うようになりました。

テーブルひとつしかなく、せっかくの焚火台を囲めない。。

ロースタイルでのキャンプをより楽しく便利にするために、この焚火台を囲めるようなテーブルが欲しくなりました。(※キャンプって行く度に欲しいものが増えていくから要注意w)

snowpeakからは「ジカロテーブル」というこの焚火台にぴったり合うロの字のテーブルが販売されています。が、さすが本家、3万2千円以上(税込)と、とてもとてもお高いので自分で作ってみることにしました。みんなで周りを囲めるし、子供たちを火から遠ざけられるし一石二鳥と、理由を取ってつけて、いざ製作開始です!

1.材料買い出し

圧倒的品揃えを誇る巨大ホームセンター「ジョイフル本田 宇都宮店」にやって来ました。一日じゃとても回り切れない広大な売り場面積と普段見かけない珍しいグッズの数々。いつ来てもワクワクしますねー。

ジョイフル本田 宇都宮店
ジョイフル本田 宇都宮店

木の香りが漂う、圧巻の木材コーナー

今回、自作ジカロテーブル製作の為に購入した材料はこちら↓

板はあらかじめホームセンターで長さだけカットしました

やや大きめのパッチン金具

取り外しできる丁番

折り畳み脚

テーブルの安定感にとって最も大事な脚。持ち運びを考えた折り畳み脚。しっかりした作りの36cmをチョイス

アウトドア仕様なので、ニスはもちろん油性(つや有り)

メインの材料である天板は、厚みや大きさなどバリエーションが豊富で、DIYで最もオーソドックスなパイン集成材にしました。厚すぎると重くなるけど、薄すぎると重みでたわんでじゃうので、19㎜厚にしてみました。(それでもずっしりと重く、出来上がり重量が若干心配。)長板を2枚購入。1枚の長板をホームセンターで指定の長さ(860mm)で2枚にカット。計4枚を切り出しました。

オーソドックスなパイン集成材

厚み19㎜、幅270㎜(幅はこのまま利用)この長さから2枚切り出す

これを計4枚、お持ち帰り

2.材料費


今回かかった材料費は計約1万4千円(税込み価格)。DIYの割にけっこうお金かかっちゃったなぁ。じみに丁番とかパッチン金具とかもコストかかるし。。

ちなみに、スノーピークのジカロテーブルは、税込みで定価32,780円なので、本物の半値未満の値段で焚火台を囲めちゃう!ってポジティブに考えることにしました。
本家スノーピークのはこんな感じ↓

 ステンレスのテーブルトップに、細いけど天板をしっかり支える8本の脚。テーブルはネジで締め込む作りになっています。さすが、洗練されてるなぁ。

3.設計


設計するにあたって、諸先輩方のブログなどをかなり参考にさせて貰いました。多謝。ほんとに助かるなぁ。インターネットってすごい!

参考にさせて頂いた記事:

これらのデザインを参考に、ゆるーい図面を描いてみました。時間があれば手を抜かずCADでちゃんと描きたかったなぁ。

こだわりのポイントは:
 ・畳んでコンパクトになるように
 ・ロの字だけでなく、コの字でも使えるように(接合部をしっかりと)
 ・リバーシブル(大きいロの字と小さいロの字)に使えるように
 ・テーブルの高さは焚火台の高さよりわずかに高くなるように
 ・仕上げは木材の美しさを保ちつつ、濡れにも強いコーティングを


4-1.六角形に板をカット


斜め部分のカットはホームセンターでも手カットということだったので、自分で切ることに。切り落とす直角三角形の大きさが左右異なるようにケガキ線を入れます(これが、このあと大きな問題につながるとはつゆ知らずw)
左右非対称に板を切ることで、テーブルをつなげた時のロの字の大きさをリバーシブルに変えることができます。


いざ切断。丸鋸でそのまま切ってる写真ですが、できるだけ真っ直ぐ切れるように、実際は、ちゃんとガイドになるよう当て木をしてカットしましたよー。


4枚全てカットが終わりました。丸鋸、周りの家にかなりうるさかっただろうなぁ、と心の中で一人謝り、とりあえず無事カットが終わって一安心。ふぅ。


と思いきや、

ここでなんと痛恨のミス発覚!!

4枚並べてみて初めて気付きました。なんと、その内一枚のカタチがちがーう( ̄ロ ̄lll)‼
下書きの線が間違ってたことに気付かずに、板を切っちゃいました。。

痛恨のミス(外科医には絶対なれない。。)

んーーー、どうしよう。。。(-Д-)

板切るまでで十分疲れたので、どうするかは、また考えることにします。
(続く)