February 25, 2012

適職探しは「坂の上の坂」(2)


手助けというほんの軽い気持ちでクラスメイトに投げかけた、
「就活生にお薦めの企業は?」という質問でしたが、
議論はヒートアップ。
いよいよ話は「自分との相性」「こだわり」「価値観」
という問題の本質に入っていきます。



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【登場人物】
・大学講師のAさん
・農業ビジネスを経て現在企業の準備中のBさん
・大手メーカーで経営企画所属のCさん
・私こと管理人
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Date: Mon, 10 Feb 2012 14:10
Subject: Re:情報求む:新卒にお薦めの企業
From: B

管理人さん

ご連絡頂きましてありがとうございます。

Aさんおっしゃるように、確かに回答が難しい!

人の価値観の多様性を考えると
どの会社でもお勧め、と言えてしまいます。

例えば、私の以前勤めていた会社は
中小企業の代表のような会社でした。

社員研修も簡素なもので、
上司たちはお世辞にも仕事ができるとは言えない。
「良くあれで会社が回ってるなぁ、
傍観するのは面白いけど、絶対に社員になりたくない」と
社外の人たちから好奇な目で見られるようなところでした。

恐らくこのような会社は、今回、管理人さんが質問として
求めているようなものではないと思います。

しかし、私にとっては満足のゆく会社で、
自由度が高く、好きなように仕事をすることのできる点でとても良い会社で、
毎日文字通り胸を躍らせながら通ったことを思い出します。

コロンビア大学のシーナ・アイエンガー先生は、
「より良い選択をするために、直観と理性のバランスが重要で、
これらの折り合いをつける戦略は、あなたにとって大事なものは何かを知ること」
と話しています。

まずやるべきは、自分の価値観を理解して、
そして、自分が何をやりたいかを知ることではないかと思います。
それで、各人にとってどの業種、どの職種が良いか定まってくる。
結果的に、名もない中小零細企業であるかもしれないし、
起業であるかもしれません。

要は短期的にも、長期的にも幸福であることが重要ですから。

(中略)

自分への戒めを込めて、学生には、是非、
考え抜いた上で、Stay foolish(小利口になるな)
な選択をして頂きたいと思います。
 
*経営が不安定、
*研修制度等の不備、
*給与水準の低さ、
*次の転職を考えたときのつぶしの効かなさ

いいじゃないですか!
むしろ、こんな会社だからこそ、
やる気さえあれば、すぐに活躍できるのかもしれませんよ。

(中略)

余談ですが、
私の知人の三菱商事の部長は、
三菱商事は官僚的になって以前に比べて面白くなくなった、
と言っていました。

資生堂に勤める友人は、
社内政治にうんざりしています。

東電に勤める友人は、
多額のローンを抱え、
人生分からないもんだ、
と半分達観しています。

以上、Bより


Date: Mon, 12 Feb 2012 12:55
Subject: Re:情報求む:新卒にお薦めの企業
From: 管理人

Bさん、

正直、皆さんに質問をした段階では、
ここまで深く質問に向き合ってくれるとは
思っていなかったので感謝感激雨あられです!

そうなんですよ。
ことのきっかけは、
一人の就活生から「どんな企業がお薦めか?」
というシンプルな質問を頂いただけだったのです。

でも、皆さんが口を揃えるように、
考えれば考えるほど難しさを増す質問です。

日本社会の成熟化、
日本経済の停滞感、
日本文化の自我喪失、
など今の日本が置かれた環境においては、
(かつては大多数に当てはまった)紋切り型のキャリアは
通用しなくなってきています。

各人が「自分で世の中に対峙し、考え、選択する」生き方を
しなければなりません。

そのような“積極的な生き方”を実践する上で常につきまとうのが、
「何を指針に選択・意思決定をするんだ!?」
という大問題です。

それがまさに、
Bさんの引用してくれた、
「より良い選択をするために、直観と理性のバランスが重要で、
これらの折り合いをつける戦略は、あなたにとって大事なものは何かを知ること」であり、
次にくる質問が、

「あなたにとって大事なものは何??」

究極の問いですね。

発展途上のアフリカなどであれば、答えは簡単。
「今の空腹を満たすだけの食べ物」でしょう。
食べ物を手に入れる為に、自らトウモロコシの栽培を始めたり。

ところが、成熟という踊り場に立たされた先進国では
答えを出すのはなかなか難しいです。

発展途上国の人々が明日を生きる為に、飢餓、病気と闘う。
それと同じように、
先進国の人々も生きる上で大切な何かに、悩み、惑う。
(Bさんもおっしゃるように、天下の三菱商事の方も悩む。
盤石安泰を約束されていたはずの東電の方も惑う。)

「自分にとって大事なものは何なんだろう」という問いに、
未来永劫普遍の固有解はないんじゃないかと思うのです。

その難しさから、究極の問いに蓋をかぶせ、日々邁進する。
ただ、決して頭から消えることはないので、時折顔を見せる。
私にとってこの未解決問題とは、
(たとえは悪いですが)不治の病のようであり、
一生付き合っていくしかないなと思ったりしています。

話が大きくなってしまいましたが、
突き詰めて考えると、
そんな究極の質問と
人生において初めて対峙するのが
「就職活動」なのかもしれません。

私自身が、究極の質問に取り組み続けている立場である以上、
同じ質問に初めて出くわした新卒くん/さんに何がしてあげられる
などという考え程、おこがましいことはないのですが、
同じ問いを共有する仲間としてお互い取組み、
後から振り返った時、
笑顔で酒でも酌み交わせればよいのかなぐらいに、
ぼんやり思っています。

管理人


Date: Mon, 12 Feb 2012 13:52
Subject: Re:情報求む:新卒にお薦めの企業
From: C

管理人さん

私もいろいろ悩んでいるところですが、
新卒の場合、会社名 よりも 職種 を
考えたほうがいいと思います。

ここの会社だったら何でもやるので入れて下さい!ではなくて
この職種に配置してくれないんだったら、
採用してくれなくて結構です、
ぐらいの強気のアピールいると思います。

もし、入った会社が合わなくて転職することになっても、
転職のエージェントは前職の職種を見て候補をあげてきます。

社会人年数が多ければ多いほどそうです。 
なので、新卒で入る会社での希望職種というのは
かなり大事なポイントになると思います。

Cより


Date: Mon, 12 Feb 2012 13:52 +0900
Subject: Re:情報求む:新卒にお薦めの企業
From: 管理人

Cさん、

返信ありがとうございます!

たしかに、その後のキャリアに“職種”がファクターとしてもっとも効いてくる
(キャリアの道筋を決めていく)というのは同感です。

ただ、新卒くん/さんにとっては現実的に難しい側面もあるように思います:

1)「総合職採用」は採用の時点で志願者側が職種を指定できない場合が多い(特に日系大手)
  ただ、「それでも自分はこの職種がやりたい」ということを訴えるのも、
  たしかに一つの手ではありますね。

2)新卒くん/さんにとって、本当にやりたい職種が見つからない
  運よく、新卒の(職務経験なしの)状態で希望の職種に配属されたとしても、
  実際に働いてみて、「こりゃ思ってたことと違うぞ」と思うこともしばしばだと思うのです。
  そうなると、2)については、結局、究極の問い「自分にとって本当に大事なものは何?」
  に行き着いてしまいます。

んー、自分でも今の仕事が天職か?と問われると、難しいですねぇ。
この手の事は酒の席の方が話が早いかもしれないですね(^^)
今度会ったときにでも、飲みながら話しましょう!!

管理人


以上。
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ここで登場いただいた方々は、(私を含め)職種、経歴は違えども、
皆ふつーの社会人です。

数社経験している社会人にとってすら
自分にとっての適職探しは容易でないのに、
いわんや他人である就活生の適職探しをや。

ただ、これらの会話からひとつ確実に言えるがあるとすれば
日々仕事をしながらも、みな
「適職探し」ひいては「働くことの意義探し」
を続けているということではないでしょうか。


ここにひとつ、仕事に対する価値観は時代と共に大きく変化していることを示唆する調査があります。

公益財団法人 日本生産性本部による
平成23年度の新入社員2000人余りを対象とした「働くことの意識」調査結果です。

(出典:平成23年度「働くことの意識」調査 公益財団法人 日本生産性本部)


今の新入社員は、自分の能力、個性を生かせるような会社を選んでいます。
売り手(志願者)としては自分のコンピテンシー(行動・能力特性)の理解に努め、
買い手(企業)は新入社員のコンピテンシーを生かせる環境の提供に努める必要がありそうです。
(むろん、これは新卒だけでなく中途にも言えることですね。)

志願者と企業がお互いに満足の行くめぐり合わせとなることを真に願っています。

February 22, 2012

適職探しは「坂の上の坂」(1)

就活生にとっては、エントリー、説明会の真っただ中である。
そんな時期という事もあり、
最近、就活中の知人から助言を求められる機会がありました。

新倫理憲章による短期決戦だとか、
買い手市場の厳しい就職情勢とか、
親との二人三脚活動など、
いろんな情報が飛び交う中、
真に就活生本人の為になる就職活動とは?
と考えをめぐらせたのですが、
考えれば考える程、深みにはまる問題であり、
答えはそう簡単ではありません。

そもそも、自分ひとりの短い社会人経験からの助言とは、
経験不足、意見の偏重もあり甚だおこがましい。
と思い、
MBAで共に学んだ仲間にとりあえず
新卒にお薦めの企業は?と聞いてみることにしました。


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【登場人物】
・大学講師のAさん
・農業ビジネスを経て現在企業の準備中のBさん
・大手メーカーで経営企画所属のCさん
・私こと管理人
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Date: Mon, 6 Feb 2012 22:53
Subject: 情報求む:新卒にお薦めの企業
From: 管理人

Dear 皆さん、

ちょっと皆さんのお知恵を拝借したいのですが、
「今の新卒くん/さんにお薦めする企業」を
思いつく範囲でよいので教えてください。

この企業は新卒で勤めたら面白いんじゃないかっていう会社があったら教えてください。

ご協力お願いします。

管理人より


Date: Mon, 7 Feb 2012 12:47
Subject: Re:情報求む:新卒にお薦めの企業
From: A

管理人さん
Cc皆様

こんにちは。
本邦・非技術系採用に限って返答します。

(中略)

新卒-中小企業の、もともとの相性はあまりよくありません。
中小はどうしても従業員ひとりあたり期待度が高く(育てて辞められるのが怖い)、
学生側も多くが安定経営を第一義に考えます。

中小で働く面白さは、マルチタスクを背負う点であり、
社員間コンピテンシー(行動・能力特性)のばらつきです
(できる人に仕事と権限が集まる)。

さらに、土着性であり、
昨今では”東京パッシング”
(8番らーめんのように東京に出店せず
東南アジアや中国に大量出店する)
の戦略的妙味があります。

中小は相性。
ですので、穴場の中堅中小企業はやはり
応募者が自分で探し当てるしかありませんね。

それにしても、日本経団連の調査をみると、
いかに本邦大企業が依然として
新卒ラヴァーズであるかわかります。

参照:新卒採用(2011年3月卒業者)に関するアンケート調査結果の概要 経団連 2011年9月28日

既卒であってもまだまだ雇用は
実力至上主義でなく風土主義、情緒主義。
それが証拠に トヨタ⇔日産、日立⇔東芝、キリン⇔アサヒなどの
転職は何十年経っても一向に活性化しません。

これらの傾向は当分続きそうです。

(中略)

本音を言いますと、
日頃学生のキャリア相談にのるときは
目の前の相談者の個性を把握してからでないと
特定企業の薦めをしていませんので、
今回の管理人さんによる質問は難易度が高いです。

例えば、
「日本の40歳代前半のおじさんおばさんにお勧めの転職先企業は?」
と同じくらい回答が難しいです。

もし特定の新卒予定者にアドバイスをなさる予定でしたら、
ウェブサーチ”研究”はほどほどにして、
活動初期に体当たり訪問や面談を行って、
皮膚感覚で自分との相性を探り、
自分だけのこだわりを発見させることをおすすめします。

以上です。  Aより


Date: Mon, 7 Feb 2012 22:57
Subject: Re:情報求む:新卒にお薦めの企業
From: 管理人

Aさん、

迅速かつ的確な回答ありがとうございました。

(中略)

現場でまさに、生徒さんの就職相談に乗っている
立場からの意見、非常に参考になりました。

「中小企業は新卒との相性は良くない」とは
もっともだと思います。

Aさんが挙げたように、
中小は、組織だってないので社員の責任範疇が大きい事や
土着的である点に加え、
学生視点からも、

*経営が不安定、
*研修制度等の不備、
*給与水準の低さ、
*次の転職を考えたときのつぶしの効かなさ
(個人的には新卒に対しては、この要素が重要と思っています)

などの理由から、
私も自信を持ってお薦めできるかどうか、
不安が残ります。

ただ、Aさんのメールの最後にもあった通り、
新卒くん/さんに、多少なりとも社会を知る先輩として
どんな協力が出来るのかを考えると:

1.メディアのランキング、大手企業のプッシュ型の採用情報や“就活ぐみ”との間の情報は
地球に数多ある会社、仕事、職種、働き方のほんの一部に過ぎない事に気付かせてあげる


2.ウェブサーチなど2次情報でなく、
職場見学の機会設定や知り合いの紹介等を通じて
できるだけ1次情報に触れられる手助けをしてあげる


ではないかと思っています。

(実際、本当に働いてみないと内情は分からない、
ってのが現実だと思いますが、
他(外)を見る視点を持たないと、
新卒で勤めていざ現実となった“内情”が
自分にとって最適解だったのかということすら
疑問に思わなくなってしまう
「惰性の人生」になってしまうという恐れもありますよね)

管理人


Date: Mon, 9 Feb 2012 6:10
Subject: Re:情報求む:新卒にお薦めの企業
From: A

後進への助言機会があるのでしたら
まさしく一次情報をつかみにいきたくなるような動機付けを
お願いしたいですね。

(中略)

希望を与えると同時に、就業希望者には早期の危機感も有用です。

危機感と言えば、
口頭で脅す、煽るだけの大人を見かけますが
私は反対です。

それでは学生世代は更に萎縮するか、
あるいはせいぜい聞き流すだけで、
すでにラーニングカーブがかかりきっていて
効果は期待薄でしょう。

それよりはうまいこと適所へ誘い出して、
たとえば海外MBAのような怒涛の国際環境現場へ連れていくことで、
自分で衝撃を受けてもらったほうが
効果が持続する
でしょう。

とにかく未就業者を企業規模を問わず
働く現場に誘い出して頂きたい
ですね。

(中略)

どうぞ地球規模の仕事探しも伝授普及させてください!
こちらも大助かりです。

私は就職指導者ではありませんが、
授業演習姿勢を通して企業人から一目惚れされるような
人材は出して行きたいです。

新卒採用シーンは一見魚群のようでいて
個々の学生にはそれぞれの鼓動がありますから
ご縁のある学生には是非とも
いい音色の鼓動を響かせてほしいものです。

A より

議論は、続く…

February 18, 2012

一生ものの時計

「超整理法」の始祖、野口悠紀雄氏
の新著『クラウド「超」仕事法 』(講談社)では、
当時不可能だった数々の便利ツールが
ITの進化によって実現可能となったことを受け、
そのコンセプトをさらに深化させました。

スマートフォン、クラウドを駆使することで
より仕事の効率を上げる数々のTipsが
本書には惜しげもなく紹介されています。

ところで、
直接に本の趣旨とは関係ないですが、
章末のコラムに「一生時計」という
面白いアイデアがあったので、
早速自分で作ってみました。
(男ということで、時計の一周はきりがよい80としました。)

究極の人生の「見える化」です。
可視化することでいろんな雑多な思いが浮かんできます:

んー、人生勉強だなとか。
んー、もう1/3埋まってるなとか。
んー、余白もまだまだあるなとか。
んー、その余白に何を書こうかなとか。

野口悠紀雄氏はこの一生時計を前著に載せようとしたが、
読者への影響を考慮して躊躇したとのこと。

んー実際に眺めてみると、
人生の見える化に対して、
とくべつ何かな有益な作用を期待するわけでもないですが、
おもしろい。

人生の分岐点にさしかかったら
再び見ることになるのかもしれません。

[参考]

クラウド「超」仕事法 野口悠紀雄 講談社

February 12, 2012

本を贈りあえる仲


友人に本をプレゼントするのは難しいものである。
(ここでの友人とは、同じ趣味をきっかけとして知り合った友人等、
興味が局所的に一致する友人関係でなく、ふつーに知り合った友人)

「あの人にぜひこの本を読んで欲しい」という純粋な善意をして本をあげても、
読んでもらえなかったり、感想のキャッチボールが返ってこなかったり、
ということもめっぽう多い。
そんな時は結構がっかりするものである。
本をプレゼントすることは
「本の主旨に自分の太鼓判を押し、それを貰い手に強いる」行為である。
その“思想のプッシュ”が見事貰い手のツボにはまればいいが、
はまらない事の方が多い。
だから私自身、本を人にプレゼントしたことは今までもほとんどと言っていい程ない。
本をプレゼントしたことのある唯一の人と言えば、
そんな思いを込めた私のノーコントロールの投球も寛容に受けとめてくれる、
真に気の知れたキャッチャー(友人)くらいなものである。


そんな気兼ねの無いバッテリーを長年組むオーストラリア在住の友人から
を頂いた。

衝撃的さをあえて演出する奇をてらった予言や、
根拠の乏しい独自の理論など、突っ込みどころももちろんある。
しかし、日本人へのエールがつまった全編を読み終えるころには、
そんなつっこみたかった気持ちはある種の爽快な読後感に変わっていた。


興味を持ったいくつかのポイントについて:

[教育論]
(将来の不可避な少子高齢社会を踏まえて、)子供のことを考えるのであれば、もう日本には未来がないと、海外に移り住んでいく力を今から養っておくのがよい。(中略)どこでも生きられるような教育をすればよい。P103

逞しくも日本を出てオーストラリアで仕事をするその友人の姿が、重なる。

[会社論]
(会社の短命化を踏まえて、)「会社」のコンセプトがほぼ寿命を終えるのは、2024年頃。
P136

会社という「器」に囚われることのない働き方が主流になるのでは、という考えは昨今のノマドと流れを同じにする。12年後いきなり会社が消滅するというわけではなく、カセットが徐々にCDに置き換わったように、働く「器」にも製品ライフサイクルが存在し、その波がそれくらいのタイムスパンでおとづれるという主張。NPO、社会起業家なども次世代の「器」に当るのかも知れない。

[企業論]
定年後も働かなければならない時代、
会社という「器」が持続的でない時代、
再就職先を見つけるのが困難な時代、
40代になったらライフワーク(定年を持たず余生をかけて自ら熱中できる仕事)を始められる力を持つべき。起業もそのひとつ。(p233)


数々の教育プログラム(フォトリーディングやマインドマップ)の日本への啓蒙により
成功を収めたかのように見える著者であるが、
起業の失敗や癌との闘いの経験を通じた、
短視眼的な見方ではなく、
将来を、日本を、達観したアドバイスに満ちた本。

想像の範疇を出ないが、きっと友人は著者と同じそんな思いを、
このプレゼントに託して遠く南半球から届けてくれたのだろう。 
どうもありがとう!