July 5, 2013

NISA有効活用法 リスクとるなら、今でしょ!

テレビCMも始まり、にわかに注目を浴びてきたNISA(日本版ISA:小額投資非課税制度)。
これまで実施されてきた投資利益の減税措置の終了と共に、来年から登場することになる非課税制度です。

減税措置が終わってしまうデメリットを補って余るように本制度を有効活用する為にも、来年からどのようNISAを活用すべきか、1)投資金の準備、2)NISAのルールを知る、3)自分における利用法 の順に考えてみたいと思います。


[1:投資金の準備] 減税措置終了前に利益確定する

NISA口座へは、既存の通常口座もしくは特定口座から証券を移管することができない為、
新たに投資の為の現金を用意するか、現在保有の証券を売却してお金を作る必要があります。

注意すべきは、減税措置が期限を迎え、来年から配当・譲渡益にかかる税率が約2倍になる点です。含み損があるものや、僅かの含み益があるものについては、増税の影響は少ないので、そのまま年を越して持ち続けてもよいのですが、大きな利益が出ている商品については、年末までに利益を確定させることで、増税をある程度回避できます。

2013年後半、アベノミクス第二章で相場が高騰したところで利益確定させ、その後の下降局面で買い戻す事ができればベストです。


[2:NISAを知る] ポイントとなるルールを押さえ、最適な利用法を考える

NISA口座で買うための投資金準備が整ったら、次はその口座で買う商品を検討します。
制度のメリットを最大限享受する為に、まずはルールを知り、そのルールにのっとった上で、
自分の資産状況・運用方針と照らし合わせ、NISA枠を資産の一部としてどのように位置付けるか考えます。




制度の要所と運用に対する示唆に関する主なポイントは3つ:

A:売却したらその枠は再度非課税枠として使えない 
→ 最低5年(最長14年*1)は売却せず持ち続ける

*1 現時点において、NISAは2027年(平成39年)までの時限付きの制度です。

B:5年経過して課税口座に移す時に値下がりしていた場合、不合理な課税を受けてしまう可能性がある*2 
→ 出来るだけ安いタイミングで購入(高値掴みは避ける)
→ 5年以上経過時点において含み益が見込める商品を選ぶ

*2 5年経過後、翌年の非課税枠で継続運用するか、通常の課税口座に移管するか選択することになります。
移管の際、(実際の取得価格ではなく)その時点での時価が取得価格になります。
その時点で値下がりしていた場合、安く購入したものとみなされ、本来少ないはずの利益が過大評価され、過課税を招く可能性があります。

C:配当、譲渡益に対して一定期間非課税
→ 早期からNISA枠をフルに使う。その為にも買いたい時に買えるように、年始時点で買付資金を確保する(一人の場合100万円、夫婦の場合200万円)
ただしNISAスタート時点で高値圏にある商品については、Bのルールを優先し、値下がりを待ってから購入する
→ 配当利回りが高いものや、投資元本に大きな値上がりが期待できるものの方がより大きな非課税効果が期待できる*3
つまり、債権より株、先進国株式より新興国株式。NISA枠に、高リターンを狙ったよりリスクの高い商品を割り当てる*4

*3 ハイリターンである=ハイリスクでもあり、逆に大きな値下がりも予想される点に留意する。高リターン商品を狙うという事は、
ルールBの「安値をきちんと捉える」事とセットで行う必要があります
*4 NISA枠での運用があくまで総資産の一部にすぎない場合において、高リスク高リターンのアセットクラスをNISA枠に割り当てるべきという意図であり、
NISA口座だけで全資産の運用を行う場合は、その人のリスク許容度に応じたポートフォリオ・ミックスを考える必要があります。


3つのポイントをまとめると『多少上げ下げが激しくても、長期で上がると信じられる商品を安い時期に仕込む』ことでNISAのメリットを最大限享受することができるというわけです。


[3:自分におけるNISAの位置付け] 将来のポートフォリオを見据え、全体最適の視点でNISA枠で買う商品を決める

NISA枠を(フルに)使った場合の将来の資産全体のポートフォリオをイメージすることが大切です。
NISA導入をきっかけにこれから投資で資産形成を始めようという人はNISA口座だけに着目しその中で資産配分をコントロールすればよいのですが、
既にある程度の資産を持っている場合には、それら既存の資産も含めた上で、ポートフォリオの一部として非課税枠の使い方を考えなくてはなりません。

例えば、資産が既に3000万円ある世帯(夫婦)の場合、二人の5年分に当たる計1000万円の新たな非課税枠に何のアセットクラスを割り当てるのかをよーく考える必要があります。
このように既に十分な額の資産がある場合は、先の考えに基づき、非課税枠においては高リスク・高リターンの商品(例えば新興国株式クラス)を割り当て、課税枠では比較的低リターンの先進国株式や内外債権をメインとする、といった資産配分が考えられます。


アベノミクスの好影響のせいもあり、市場資金がリスク資産に動いていく中で、好機をより大きなものにする為にも、非課税制度を利用し積極的にリスクを取っていくことも一考の余地があるのではないでしょうか。


注)あくまで、投資は自己判断でお願い致します。

【参考:日本証券業協会 剛力彩芽のNISAラクラクWEB