August 6, 2017

瀬戸内の楽園「うさぎの島」へ癒やしの旅

うさぎの楽園、大久野島
穏やかな瀬戸内海に浮かぶ小さな島、大久野島。

周囲4km程しかなく民家も全く存在しない小さな島ですが、この島には1000羽を超える(と思われる)野生のうさぎ達が住んでいます。夏休みを利用して、そんなうさぎと戯れてきました。久しぶりにブログを更新したくなっちゃうくらい、期待以上に楽しい島旅でした!



忠海港フェリーポート
大久野島(通称うさぎ島)へ行くには、広島県竹原市(尾道の少し西)の忠海港からフェリーに乗ります。フェリー乗り場には大きなうさぎの写真がお出迎え。小さな子連れ家族はもちろん、海外からの旅行客も多かったです。

島は車両通行禁止なので車は港に止めて、荷物は担いで運びます。うさぎが大好きな葉物の野菜も、前の日にスーパーで見切り品をたくさん仕込んで来たので、持ち込みます。(米俵みたいなウサギ用ペレットを3袋持ち込んでいた強者も目撃!)

フェリー、心躍る
お酒を積んだ軽トラ、島を目指す
(左)大久野島(右)小久野島



旅情に浸る間もなく、15分で大久野島に到着。海に囲まれているとはいえ、島も暑い。。でも、宿泊先まではシャトルバスで移動なので、楽ちん。
宿泊先である「休暇村大久野島」は島唯一の宿泊施設です。つまり、島まるごと休暇村。
従業員の宿舎以外は本当にうさぎしか住んでいません。

島唯一の有人施設、南国感たっぷり
バスを降りると、早速うさぎ達のお出迎え
日中のあまりの暑さに、植え込みに避難
ホテル従業員の方の案内による朝のウォーキングに参加。彼曰く、50年程前に地元の小学校で飼われていた8匹のうさぎが島に放たれ、野生化し繁殖したのが、うさぎ島となったきっかけみたいです。

お腹が空いていると、寄ってくる

島内には2013年時点で約700羽のうさぎの生息が確認されています。聞いたところによると今では1000羽は超えるのでは、という話でした。

人懐っこく愛らしいうさぎは、実はアナウサギという種類のうさぎで世界の侵略的外来種ワースト100に選ばれています。本来の生息地以外に移入した外来種の中で、特に生態系等への影響が大きい生物として指定されているのです。多産性の為、野うさぎなどと競合しない環境においては急激に増殖し、植物達を食べ尽くすらしい。。

優しく触れ合っている限りは人を襲うことはないし、民家の無い閉じた島だからまあいいか、と思いつつも、偏った生態系にいつか人間が介入しなくちゃいけない日が来るのか?と頭をよぎりました。



アナウサギ

ゼリーキャンドルのような海
その奥には、多島海景観。重なり合う島々の濃淡、心洗われる
ゆったりとした時間が流れる



陽が落ち、涼しくなると平地に現れるうさぎ達
伸びる
蒼い空
ホテル目の前で、浴衣のままうさぎと戯れる
大久野島の休暇村には家族連れが多いので、夜には地元で捕れるウミホタルの鑑賞会とかいろいろな体験イベントが用意されています。食事のバイキングも地元瀬戸内で取れた有機野菜が雑味がなく新鮮でとっても美味しかったです!



昨晩は夕陽を見損なったので、朝日を見に島の真ん中の展望台に行きました。登る道を間違ったらしく、草木が茂る細い山道では、蜘蛛の巣まみれに。。でも、道中にこんな可愛い赤ちゃんうさぎが佇んでいました。

こぶし大くらいの子うさぎ

休暇村の建物から歩くこと20分。ようやく頂上に到着。もう、陽が出ちゃってる。
穏やかな日の出
360°海
太陽の影
山頂にも



のんびりラビットアイランドの大久野島。実は戦争の歴史を伝える多くの遺跡が残る島でもあります。
島に4箇所残る砲台跡のひとつ
うさぎの楽園としての平和の島である今の姿からは想像もつかないが、嘗て大久野島は戦争の暗黒史を経験してきました。日清・日露戦争時代、軍事的に重要都市だった広島、呉を守る為、多くの砲台や弾薬庫が作られました。

今と昔
島内の至る所に、当時を偲ばせる戦争遺跡



また、第二次世界大戦時には毒ガス工場が建設され、化学兵器を製造する「毒ガスの島」でもあったのです。秘密裏に製造していた為、かつては地図からその存在を消された島でした。


毒ガス貯蔵庫跡
発電所跡
時が止まったかのような、手付かずの鉄格子
戦争知る由もなく、群れる
毒ガス資料館にて



瀬戸内の穏やかな海に時が止まったかのように感じたり、あちこちに残る戦争遺跡を目の当たりにすると当時に戻ったかのような錯覚にとらわれたり、タイムトラベル感が半端なかったです。

凪の音に聞き耳を立てる
ビジターセンター前
こんな所でキャンプできたら、しあわせー♪
朝は食欲旺盛
木陰



1泊2日で存分に満喫できるこじんまりとした、瀬戸内に浮かぶ小さな島でした。

旧桟橋でフェリーを待つ
さようならー

穏やかな海とゆったりとした時間、そこでのんびりと暮らすうさぎ達。小さくも魅力たっぷりな島で、また訪れたいと思いました。


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